ヨコハマチャンネル横浜から日本、世界を考える
 
KASHIWABA DRIVE〔編集長の雑記帳〕

松浦一樹

 【横浜発9月5日】昨夜、「Sex and the City」〔WOWOW〕の最終回を見ました。大都会ニューヨークの女たちの奔放なセックスライフを露骨に描いた人気シリーズで、以前から、タイミングが合えば、見ていたのですが、「女の勝手な言い分ばかりだ」と思わせるところがあって、不愉快になることが多かった〔じゃあ、なんで見てたんだ、と問い詰められると困るんですが…〕。ところが、最終回はどうだろう。好き放題やっていた女たちが、みんなおさまるところにおさまって、幸せな結末を迎えているではありませんか。なかなか、いいエンディングなんですよ、それが。

 主人公のキャリー・ブラッドショー〔タブロイド紙のセックス・コラムニスト。モデルが実在する。演じているのは、サラ・ジェシカ・パーカー。番組のプロデューサーで、俳優マシュー・ブロデリックのカミさんでもある〕は、映画「ホワイト・ナイツ」以来スクリーンから姿を消していたバリシニコフ〔亡命ダンサーだよね、この人は〕扮するロシア人の照明デザイナーにほだされて、パリに移り住んでいたのですが、最後の最後になって、この男が自分の求めていた相手ではないと悟り、悲嘆にくれる。そこへ、NYから後を追ってきたミスター・ビッグ〔現われては去っていく、好きだけどうっとうしい男〕が姿を現し、“Carrie, you‘re the one”とキザなせりふを決めて、チャン、チャン!!ハッピー・エンディング。まあ、これで、ええんじゃないか、といった幕切れになったわけです。

 そのほかの登場人物〔シリーズは、キャリーとその女仲間3人を中心に展開する〕も、それぞれが、それなりに落ち着いて、みんなハッピーになる。セックスマニアのサマンサ〔この女優は映画「マネキン」に出たころが、一番きれいだった〕は、乳がんに侵され、化学療法を続けているため、性欲もなえているが、恋人である年下の男〔駆け出しの俳優〕に優しくされて、純な気持ちが芽生えてくる。ユダヤ教に改宗し、ユダヤ人と結婚したシャーロット〔私のタイプ…〕は、不妊症が悩みだが、中国から養女を迎えることになって、至福を味わう。もう一人、弁護士のミランダ〔?・この人物だけ、いつも名前を忘れてしまう〕は、育児に追われ、ボケの症状が出始めているシュウトメを世話する毎日にきりきりしながら、やがて、家族愛を知り始める…とまあ、こんな具合で、みんなハッピーになるのであります。

 男と女の精神的・肉体的関係をあくまで女本位に〔だから、人気があったんでしょうが〕描き、私をはじめ、世界の男性たちに情けない思いをさせてきたドラマにしては、実にまともなエンディングで、いつもテレビ画面に向かって悪態をついていた私でさえ、ちょっと感動したのでありました。シリーズは、6年続いたのだそうでありますが、こんなフィナーレを迎えるために今までがあったのだとしたら、実にすばらしいことであります〔そうではないと察しますが〕。まあ、なんというか。「最後はやっぱり、ロマンスに走るんじゃないか」と思ったわけで、ここにきてようやく、このドラマが好きになったのでした。