ヨコハマチャンネル横浜から日本、世界を考える
 
横浜の聴き方

藤枝 好

横浜銀蝿

 【横浜発11月29日】 今回は横浜を唄った曲ではなく、横浜にゆかりの深いアーティストを取り上げる(今後はこういうパターンが増えてくると思います)。

 日本ではロックンロールというと「ジョニー・B・グッド」(チャック・ベリー)などを思い浮かべるけれど、英語でRock and Rollといえば、日本でいう<ロック>のことを指すらしい。たとえば、ディープ・パープル(古いな…)というバンドは、日本ではハード・ロックの代表選手だが、英米ではあれもRock and Rollになるわけだ。

 日本でいうところの<ロックンロール>は突き詰めていくと、コミカルになる傾向があると思う。音楽的にシンプルな構造で、チャック・ベリーの時代に完成してしまっている。そのため<ロックンロール>からスタートしたミュージシャンも、次第に音楽的な幅を広げていくというか、やがてそこから離れていく人が多い。ミュージシャンにとって、その場にとどまって(非拡大)再生産を続けるには、音楽としての枠組みが狭すぎるのだろう。

 前置きが長くなったが、「横浜銀蝿」というバンドは<ロックンロール>のそうした限界を逆手に取った知的なバンドだったと思う。「ツッパリ High School Rock‘n Roll(登校編)」(81年)、「ヒップフリフリロックンロール」(同)…、ジョークになっていることを承知で思い切りseriousに演じてみせた。

 彼らと対照的なのが「ハウンドドッグ」である。ひたすらseriousに<ロックンロール>しているのだが、意に反して、時々コミカルな印象を与えてしまう(ハウンドドッグのファンの皆さん、すみません。昔、「だから大好きロックンロール」を演奏している彼らをテレビで見て、そういう印象を持ってしまったのです)。

 「アイ・ラブ横浜」(同)という曲もある横浜銀蝿は、正式には「THE CRAZY RIDER 横浜銀蝿 ROLLING SPECIAL」という。いいですね、このケレン味。<ロックンロール>の本質は、こうした様式性にあるのだと思う。

 追記:そういえば、かつて<誰がカバやねんロックンロールショー>というコミック・ロックバンド(?)をTVKで見た。やはり80年代だった。